先日、特定危険指定暴力団「工藤会」の総裁、野村悟(74歳)に死刑判決が下されました。
特定危険指定暴力団とは、一般市民(いわゆるカタギ)にも危害を加える極めて危険な暴力団のことです。
工藤会は
- 1988年:みかじめ料を断った健康センターに殺鼠剤を投げ込む
- 1990年:土地をめぐるトラブルで散弾銃を発砲
- 2003年:ナイトクラブに手榴弾投げ込み
- 2012年:スナック経営者刺傷事件
他にもロケットランチャーを所持したりと市民が常に危険に晒されている状態でした。
こんなにも危険な暴力団「工藤会」ですが、2020年時点で工藤会に関わっている人間は520名もいたようです。
参考:「Wikipedia」https://ja.wikipedia.org/wiki/工藤會#来歴
今回は「暴力団」についての疑問を調べてみたよ
ではいってみよう!
なぜ暴力団に入るのか
- 刑務所や少年院に入った経験があり就職が困難
- 非行仲間や暴走族の先輩に誘われた
- 学歴、住む場所がない
刑務所や少年院に入ったことのない人は約12%。
引用:「職業データベース」https://shokugyou.biz/page/51
視点を変えれば、約90%の人は刑務所や少年院を経験していることになります。
いわゆる「ワケアリ」の人間です。
普通の思考では入ろうとは思いませんからね。
「なんとなく」や「〇〇さんも入ってるし」
という理由で悪いことという認識が低い人もいると思うな
結論:暴力団に入っても幸せになれない
調べた結果、「幸せになれない」という結論に至りました。
では、ひとつずつみていきましょう。
暴力団のお金事情
初任給はほぼない
暴力団に入りたては仕事(シノギとよばれる)ができないので固定給があります。
金額は0〜10万程度。
住み込みで食事もあるので、死にはしません。
しかし一定の期間を超えると自分でシノギをして稼がなければなりません。
暴力団は個人事業主
暴力団のトップって、
大きなお屋敷に住んでいたり高級車に乗っていたりと、すごくお金持ちなイメージですよね。
どこからあんなお金が捻出されるかというと、子分から上納金を受け取っているからです。
暴力団は組織ですが実は個人事業主。
相関図を作ってみたよ
お金を稼ぐためにはシノギを頑張らなければなりませんが、
シノギを行う際に自分の入っている組の名前を使って稼ぐので、名前を使わせてもらう礼金として上納金を納めるというイメージです。
頑張り次第で収入が変わってくるというわけね
収入が安定しない
シノギに成功すれば大金が入る可能性がありますが、失敗した場合は収入が減ってしまいます。
常に不安定ということになりますね。
納税はしない、というかできない
通常なら個人事業主は確定申告をしますが、暴力団の仕事(シノギ)はほぼ犯罪行為なので
確定申告=自首
みたいなものです。
というか、納税とか考えている人はそもそも暴力団に入らないでしょうね。
暴力団のブラックな「シノギ」事情
暴力団のシノギにはいろんなものがあります。
- 麻薬売買
- みかじめ料の回収
- 闇金業
- 暴力団同士の抗争
- あらゆる詐欺
シノギはほぼ犯罪行為です。道徳とか倫理とかの概念は捨て去らなければやっていけません。
上司と「疑家族」にならなければならない
暴力団に入ることが決定したら、親分と「親子盃」を交わし、
命預けますぜ、親分!
という儀式を行います。
普通の会社員ではそんな約束は交わさないので、どれだけ命の危険がある仕事かを表しています。
参考文献:「文春オンライン」 https://bunshun.jp/articles/-/42890
最近は儀式を省略したり、カフェで簡易的に行うこともあるらしい
辞めるには「飛ぶ」しかない
親子盃を交わしたら、そう簡単には辞めさせてもらえません。
親子盃はそれほど重〜い儀式なのです。
そう簡単に辞められたら、
組の情報が世間に広まりまくる可能性もあるしね
辞めたいのなら「飛ぶ」しかありません。
暴力団には紹介でしか入れない
求人がないのは当たり前ですが、
僕、暴力団に入りたいです
入れてください!
と言って入れるものではありません。
ではどうやってなるのかというと、
紹介(ツテ)です。
例えば刑務所で出会った囚人や、暴走族などの暴力団と面識がある人間が誘われて入ったり…などです。
では、親子盃を交わして暴力団に入った後はどんな生活をすることになるのでしょうか。
暴力団に入った後の生活が絶望的
正直、1つも魅力を感じない!
暴力団の生活は何かと制限が多い
暴力団に対する条例として暴力団排除条例というものがあり、一般市民との関わりが規制されています。
参考:「Wikipedia」https://ja.wikipedia.org/wiki/暴力団排除条例
よって、何をするにも制限があります。
キャッシュレス時代に現金生活を強いられる
- 銀行口座が持てない
- カードが作れない
- ローンが組めない
ローンが組めないので大きな買い物も一括払いのみ。
お金の保管も大変になります。
このデジタルの時代にアナログ生活かぁ…
ちなみに暴力団であることを隠す・他の人の名義など口座開設やカード申請をしたりしたことがバレたら詐欺行為で捕まってしまいます。
賃貸契約できない・車、家が買えない
引用元:https://www.retio.or.jp/case_search/pdf/retio/99-84.pdf
市営住宅の賃貸借契約において、市営住宅 条例で「入居者が暴力団員であることが判明 した場合には明渡し請求できる」との条項に 基づいて、市が暴力団員であることが判明し た入居者に対して明渡しを請求したのに対し て、入居者が憲法14条1項(法の下の平等) 及び22条1項(居住の自由)違反を主張して 争った上告審において、憲法に違反しないと して、市の明渡し請求が認められた
これは市営住宅の例ですが、一般の賃貸物件でも明け渡し請求ができます。
貸主も、暴力団であることを知っていながら貸していたと分かれば暴力団排除条例違反に問われてしまいます。
入居者が暴力団員であることを知りながら、建物を貸し続けている場合には、たとえ適正な賃料の支払いを受けている場合でも、暴力団員に対する利益供与として、暴排条例違反に問われるおそれがあります。
引用元:https://www.chintaikeiei.com/column/00001446/
じゃあどうやって住むところを確保するの?
暴力団が貸し出しているような物件には住めるかもしれませんね。
でも貸主の暴力団が捕まったら同時に捕まるでしょう。
ほとんどの施設に入れない
暴力団排除条例により、ほとんどの施設が利用できません。
- ホテル
- 公共施設(プール、お風呂、スポーツセンターetc…)
- ゴルフ施設
- お祭りへ参加
- 飲食店(レストラン・夜のお店も)
「暴力団お断り」の文字ってよく見かけますよね。
お金を稼げるようになっても使い道が限られてしまいますね。
子どもが喜びそうな娯楽施設に行くこともできません。
髪が伸ばせない
暴力団が短髪もしくは坊主なのは、「髪の毛を掴まれないため」
抗争中に髪の毛を掴まれて投げ飛ばされたら大怪我してしまいます。
パンチパーマには理由があったのね
サングラスは必須
「目は口ほどにものを言う」
ということわざの通り、目つきで心の中がバレないようにするためです。
スーツにサングラスって威圧感ある
指がなくなる
- 重大なミスの落とし前と
- 約束ごとの本気具合を伝えるため
痛いのはもちろんですが単純に日常生活に支障が出ますよね。
暴力団のココロ事情
ストレス過多
暴力団の仕事(シノギ)は基本的に穏やかではありません。
常に興奮状態にあると心身共にエネルギーを使います。
よって、常にストレスを感じることとなるでしょう。
参考:「怒りの心身への影響」https://obp-ac.osaka/_pdf/event/anger_management.pdf
思考が歪む
今回、工藤会総裁の野村悟(74歳)に死刑判決が出ましたが、判決後に
公正な判断をお願いしたんだが、全部追認 追認。
こんな裁判あるんか。
あんた生涯この事後悔するよ!
と叫んだそうです。
どんな理由があっても殺鼠剤を投げ込んだり、散弾銃を発砲してはいけません。
野村氏が直接指示したかはまだ分かっていませんが、「あんた生涯この事後悔するよ」は特大ブーメランです。
思考が歪んだまま74歳になってしまったと思ったら…悲しいですね。
心が荒む・表情が怖くなる
私たちは「人を傷つけてはいけない」と言われて育ってきました。
虫を殺すにしてもちょっと心が痛むのはそんな教育のおかげと言えましょう。
しかし、暴力団は人を心身ともに傷つけるのが仕事です。
よってココロは荒んでいきますね。
暴力団をイメージすると「怖い顔の男」が浮かぶのは皆心が荒んでいるからなのでしょう。
常に不安
- 常に命の危険
- 敵にいつ突撃されるか分からない
- いつ逮捕されるか分からない
など常に不安な状態で過ごさなければなりません。
自分以外にも迷惑がかかる
親族に暴力団関係の人がいるとなったら、直接は関係なくてもイメージは良くないですよね。
特に銀行や弁護士などの「お堅い仕事」には就職できないかもしれません。
たとえ結婚して子どもができても、差別されていじめられたりすることもあるでしょう。
「元暴力団」の社会復帰は絶望的
上手く暴力団を抜けて更生したとしても、社会復帰は絶望的。
元暴力団の就職率は1割にも満たない数です。
2010年度 暴力団離脱者 630人 就職者7人
引用元:ライブドアニュースhttps://news.livedoor.com/article/detail/19915570/
2011年度 暴力団離脱者 690人 就職者3人
2012年度 暴力団離脱者 600人 就職者5人
2013年度 暴力団離脱者 520人 就職者9人
2014年度 暴力団離脱者 490人 就職者21人
2015年度 暴力団離脱者 600人 就職者18人
2016年度 暴力団離脱者 640人 就職者27人
2017年度 暴力団離脱者 640人 就職者37人
2018年度 暴力団離脱者 643人 就職者38人
お金が稼げないとなると、万引きや強盗などの犯罪に手を染めたりする人も出てきます。
結局暴力団に戻る人もいるかもね
まとめ
暴力団には絶対入るな!いい事ないぞ!
ほかにもトレンドニュースについての記事を書いています。
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